もう迷わない!自分に合ったシャンプーの選び方とコツ

シリコンとノンシリコンどっちのシャンプーがいい?特徴と選び方のコツ

 

あなたはシャンプーを買うときに、どう選んでいますか?

見た目やうたい文句でなんとなく選んでいませんか?

シャンプーにはいくつか種類があり、大きく分けるとシリコンシャンプーとノンシリコンシャンプーに分けられます。

今回はシャンプーの選び方についてお話ししていきます。

 

そもそもシリコンってどんなもの?

シリコンの名前は一度は耳にしたことがあるでしょう。

昨今、シリコンは身の回りのさまざまな物に使われています。

それは安全性が高く、毒性がないためです。

身の回りのシリコン製品はどんな

ものがあるかというと、たとえば

 

  • 食器
  • 調理器具
  • PCやスマホの半導体チップ
  • 電化製品の一部
  • 医薬品
  • 化粧品

…etc.

シリコンはケイ素という元素です。

元素そのもののシリコンが使われているのはPCやスマホの半導体のみです。

そのほかは、厳密にいうとシリコーンにあたります

このシリコーンというのはシリコン(ケイ素)に有機化合物を結合させて作ります。

最近ではシリコーンとシリコンを区別せずに、全てをシリコンと呼ぶことが多いです。

しかし、ここでは専門的な話が多くなるのであえてシリコーンと記載します。

シャンプーや化粧品に含まれているのはオイルのような質感のシリコーンです。

元々シリコーンは水にも油にも馴染まない特殊な性質を持っています。

ですが、添加する有機化合物で多種多様に変化させることができます。​​​​​​

シャンプーに使われるシリコーンは主に4種類です。

以下はその名称と効果です。

 

シリコンの種類 効果、特性 化学表示名
ジメチルシリコーン 一番使われる基本的なシリコン。

高分子から低分子まで存在するが、表示では見分けることは出来ない。

高分子のものはしっとり、低分子のものはサラサラな仕上がりになる。

ジメチコンなど
揮発性シリコーン 揮発性(蒸発する)シリコーン。

高分子のシリコンと他の成分を混ぜるために使用され、乳化剤としての役割を果たす。

さっぱりとした使用感で、ベタつきを抑えたり伸びをよくする。

シクロメチコン、シクロペンタシロキサンなど
アミノ変性シリコーン 髪に付着しやすく※カチオン化されたシリコーン。

髪への吸着度が高いほど手触りがよくなるが、その分洗浄しても残りやすい。

高分子、カチオン化度が高いほど髪に吸着しやすい。表示だけでは見分けることはできない。

アモジメチコン、アミノプロピルジメチコンなど
ポリエーテルジメチコン ジメチコンに界面活性剤を添加したもの。

界面活性剤の効果により水へのなじみをよくしている。そうすることにより洗い流しやすくなり、髪に残留しにくい。

髪が濡れているときのきしみ感を緩和し、乾いた後のパサつきを抑える。

水溶性シリコーンとも呼ばれる。

ジメチコンコポリオール、ポリシリコーン13、PEG-◯(◯には数字が入る)など

 

※カチオンというのは+(プラス)の電荷をもった陽イオンのことです。

濡れた髪の毛は−(マイナス)の電荷を持っているため、カチオン化すると吸着しやすくなります。

 

さて、ここまで専門的な名称がたくさん出てきました。

こんなに覚えられないよ…という方に簡単に見分けるコツをお伝えします。

シリコーンは大体

 

  • 〇〇メチコン
  • 〇〇シロキ〇〇
  • 〇〇シリル〇〇
  • 〇〇シラン

 

このような表記がされています。

例外的にジメチコノールポリプロピルシルセスキオキサンなどがあります。

しかし、なんとなく今までに見たようなワードがあるはずです。

シャンプーの表示を確認する際に役立ててください。

 

シリコンシャンプーのメリットとデメリット

 

ここまでは、専門的な部分が多かったのでシリコーンとして表記してきました。

しかし、先ほどシリコーンとシリコンは同一表記にされているというお話をしました。

ですので、これから先ではよりわかりやすくするために、シリコーンをシリコンと表記します。

ではシリコンシャンプーにはどのようなメリットやデメリットがあるかを解説していきます。

 

メリット

シリコンは髪に付着し、コーティングする役割があります。

低分子のものほどサラサラした仕上がりになり、高分子のものはしっとりとした手触りになります。

また、低分子のものは髪に残留しにくく、高分子になるほど残留しやすいです。

残留すると手触りの良さが持続しますが、その分洗浄しても落ちづらいです。

ですが、高分子になるほどシリコンによる手触りのよさを感じられます。

また、乾かした後もまとまりやすくなります。

これは、シリコンがドライヤーの熱から守ってくれるためです。

 

デメリット

シリコンでコーティングされることにより、ダメージ感が出づらいです。

つまり、髪が傷んでいることに気づきにくくなります

また過剰なシリコンでコーティングされることにより、パーマはかかりにくく、カラーは染まりづらくなります

なぜなら、パーマもカラーも髪の内部に薬材を浸透させて、化学反応をおこすためです。

過剰なシリコンでコーティングされていると、ベタつき感がとれません

その場合は、何度洗ってもベタベタ感が残ってしまいます。

 

ノンシリコンシャンプーのメリットとデメリット

 

次に、ノンシリコンシャンプーのメリットとデメリットを抑えていきましょう。

メリット

シリコンによるコーティングがないため、パーマのかかりやヘアカラーの染まりが良くなります。

また、パーマはシリコンの重みがないぶん、カールがだれずにもちが良くなります

そしてふんわりとボリューム感のあるスタイルを作りやすいです。

一般的にノンシリコンシャンプーは、シリコンシャンプーに比べて洗浄力が優しいものが多いです。これは後ほどお話します。

デメリット

ノンシリコンのシャンプーを使っていくうちに今までのシリコンのコーティングが剥がれていきます。

そうすると濡れている状態では、特に髪がきしみやすく感じます

また、ダメージがある場合、手触りが悪く感じたり、広がったりすることもあるでしょう。

そして、髪の滑りが悪くなるため摩擦に弱くなるので、ダメージを受けやすくなります。

さらにドライヤーやヘアアイロンなどの熱からもダメージを受けやすくなってしまいます

 

シリコンシャンプーとノンシリコンシャンプーどっちがいい?

では、ここまで踏まえて、どちらのシャンプーがいいのでしょうか。

それは、あなたの髪質とダメージ具合によって変わります

たとえば、細く柔らかく痛みも少ない髪の毛の方はシリコンシャンプーだとボリュームが出ずぺたっとしてしまいます。

このような方はノンシリコンシャンプーがおすすめです。

逆に、太めでしっかりした髪質で乾燥しやすく広がりやすい方は、シリコンシャンプーの方がまとまりがでていいでしょう。

毛質や髪の悩みに合わせてより多く当てはまる方を選ぶといいです。

 

シリコンシャンプーが合う髪の特徴 ノンシリコンシャンプーが合う髪の特徴
髪質が太い 髪質が細い
髪質が硬い 髪質が柔らかい
乾燥毛(広がりやすい) 広がりにくくボリュームが出づらい
ダメージがある ダメージが少ない
くせ毛 直毛
結んだときに癖がつきやすい セットしてもすぐ取れてしまう
よくアイロンやコテを使う アイロンやコテは滅多に使わない

 

上記からより当てはまる方を選ぶと失敗しづらいでしょう。

ただし、シャンプーはノンシリコンであってもほとんどのコンディショナー、トリートメントにはシリコンが含まれています。

ですから、完全にシリコンを除去するのは難しいです。

考え方としては、シリコンの量を調整して髪を扱いやすくするというのが近いでしょう。

またシャンプー選びの際に重要になってくるのが、シャンプーの洗浄力の強さです。

 

シャンプーの洗浄力について

 

シャンプーの洗浄力は界面活性剤によって決まってきます。

界面活性剤はシャンプーのメイン成分です。

本来なら混ざりえない脂(皮脂や汗、スタイリング剤など)と水分を馴染ませ、汚れを落とす働きがあります。

また界面活性剤はシャンプーに必要な

 

  • なめらかさ
  • すすぎやすさ
  • 洗浄力
  • 泡立ち

 

を兼ね備えています。

ですから、シャンプーのベースにぴったりなのです。

この界面活性剤は大きく分けて4つに分類できます。

まずはシャンプーによく使われる2つの界面活性剤からみていきます。

 

界面活性剤の種類

 

界面活性剤は、大きく分けて4つの種類に分類できます。

その中で、シャンプーのメインに使われている界面活性剤は2種類で、アニオン界面活性剤両性界面活性剤です。

 

アニオン界面活性剤の効果や特性は、泡立ちや洗浄力が優れている点です。

マイナスのイオンを帯びていて水によく馴染む性質を持っています。

シャンプーのほかにボディーソープ、衣類用洗剤にも使用されることが多いです。

 

一方、両性界面活性剤の効果、特性はアルカリ性、酸性に傾くことで性質が変わります

単体で使われることはほぼないので、洗浄力や泡立ちを良くする補助として入ることが多いです。

 

また、それぞれの界面活性剤の種類は以下の表の通りです。

 

界面活性剤の種類 効果、特性 成分の表示例
アミノ酸系界面活性剤(アニオン界面活性剤) 洗浄力はマイルド。

泡立ちも控えめ。

しかし低刺激で安心して使える。

ココイルグルタミン酸Na

ココイルグリシンKなど

硫酸エステル塩(アニオン界面活性剤) いわゆる高級アルコールと呼ばれる界面活性剤。

安価で洗浄力が強く、泡立ちが良い。

市販のシャンプーによく使われている。

ラウリル硫酸Na

ラウレス硫酸Na

ラウレス硫酸アンモニウム

オレフィンスルホン酸Na

など

カルボン酸塩(アニオン界面活性剤) 弱酸性の界面活性剤。

いわゆる石けんの成分。

こちらも安価で洗浄力が高く泡立ちがいい。

しかし、髪がきしみやすい。

石けん素地

カリ石けん素地

など

ベタイン系界面活性剤(両性界面活性剤) 洗浄力、泡立ちともに低いが低刺激 コカミドプロピルベタイン

ラウラミドプロピルベタイン

など

イミダゾリン系界面活性剤(両性界面活性剤) 目や皮膚に対する刺激が少なくしみにくい。シャンプー以外にも幅広く使用される。 ココアンホ酢酸Na

など

 

以上がシャンプーのベースによく使われる界面活性剤の例になります。

洗浄力が良かったり、泡立ちが良かったりするものが多いです。

 

次は、シャンプーの補助やトリートメントに使われる2種類の界面活性剤についての解説です。

 

カチオン界面活性剤は柔軟作用に優れており、プラスのイオンを帯びているため、静電気を防ぐ効果や殺菌効果があります。

リンスや柔軟剤によく使われます。

 

​​

界面活性剤の種類 効果、特性 成分の表示例
第四級アンモニウム塩(カチオン界面活性剤) トリートメントやコンディショナーに主に使われる。

帯電防止効果に優れている。

残留性が高く刺激性も強い。

〇〇クロリド

〇〇プロミド

ポリクオタニウム〇(数字)

で表記されることが多い

など

第三級アミン塩(カチオン界面活性剤) 多くのシャンプー、トリートメントに配合される。

帯電防止効果、手触りの良さを演出する。

こちらも残留しやすい。

ステアラミドプロピルジメチルアミン

ベヘナミドプロピルジメチルアミン

PPG−1/PPG−1ステアラミン

など

ノニオン界面活性剤 乳化に特化している。

イオン化しない。

水と油を長時間混ぜた状態にできる。

シャンプーの泡立ちや洗浄力の補助として使われる。

低刺激で目に入っても痛くない。

グリセリン脂肪酸エステル

コカミドDEA

ラウラミドDEA

ラウリルグルコシド

ソルビタン脂肪酸エステル など

 

こちらの2種の界面活性剤は泡立ちがよくないものや、洗浄力がいまひとつなものが多いです。

ですから、シャンプーの泡立ちや洗浄力の補助になったり、トリートメント材にしたりすることが多いです。

 

このように界面活性剤にも特徴があり、バランスよく配合することで洗浄力や泡立ちをよくし、使いやすくする効果があります。

また、より刺激性を低くし安全性を高める効果もあります。

 

では、どのような界面活性剤が使われているシャンプーを選べばいいのでしょうか。

 

優しい洗浄力の界面活性剤を選ぼう

 

シャンプーは基本的に化粧品に分類されます。

ですから、裏の表示を見たときに上から順に配合量が多くなります。

しかし、医薬部外品はこの例に当てはまりませんので、購入する際はご注意ください。

 

裏の表示を見て、上の方にアミノ酸系、ベタイン系の界面活性剤が表示されていると安心です。

これらの成分は洗浄力がマイルドなので、他の界面活性剤を補助として入れている場合が多いです。

また、必要以上の皮脂を取らないので髪や頭皮も潤いが残りやすく、ノンシリコンシャンプーによく使われます。

これは、シリコンを添加しなくてもしっとりとした洗い上がりを実現できるからです。

しかし、シャンプーによっては洗浄力が優しい分、スタイリング剤やヘアオイルなどは落ちきらない場合があります。

そういった場合は週に1〜2回程度、洗浄力の強いシャンプーで洗ってあげるとすっきりします。

もしくは、スタイリング剤を水分ベースのもの(ジェルやムース、ヘアミルクなど)に変えるのもおすすめです。

 

逆に避けた方がいい成分は高級アルコール系です。

高級アルコールは安価で洗浄力、泡立ちもいいため多くのシャンプーに使われています。

ですが、肌が弱い方は刺激を強く感じたり、頭皮が乾燥したりするでしょう。

また、高い洗浄力をもつために、髪がパサついたりきしみが出たりしてしまいます。

シリコンはその欠点をカバーするために、添加されている場合がほとんどです。

多くのシャンプーはシリコンが悪いのでありません。

高すぎる洗浄力の界面活性剤を使用しているのがよくないのです。

 

おさらいですが、高級アルコールの代表成分

 

  • ラウリル硫酸Na(ナトリウム)
  • ラウレス硫酸Na
  • ラウレス硫酸アンモニウム
  • オレフィンスルホン酸Na

 

などの表記がされています。

 

これらの成分が表示の上の方に記載されているシャンプーは避けた方が無難です。

シリコンを味方につけよう

 

シャンプーを選ぶ際には、洗浄力となりたい仕上がりを考えることが重要です。

日々の生活スタイルや髪質、肌質によっても合う、合わないがあります。

シリコンは決して悪いものではありません。

シャンプーはノンシリコンでも、コンディショナーやトリートメントには配合されていることがほとんどです。

シリコンとは上手に付き合っていくことで、あなたの髪をきれいに保つお手伝いをしてくれます。

ぜひ、次にシャンプーを購入する際には参考にしてみてください。

 

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